おもしろい場所はないかー!
と日頃からアンテナを張っている穴場怪獣の私。
今回は穴場でもなんでもないけど、ホーチミン日本人在住者は意外と知らないところを紹介したいと思う。
View this post on Instagram
100年前のエレベーター 「カティナビル "Catinat Building"」
ホーチミンで1番古いエレベーターがあるローカルショッピングモールに行ってみた。ホーチミン市内どセンターにあるショッピングモール「ビンコムセンター”Vincom Center"」の真向かいだ。
え、そんなところにショッピングモールありましたっけ?と思うかもしれない。
ホーチミン市内に住んでいる人ならきっと何度も前を通ったことがあるはず。実際中に入ったことがある人はまだまだ少ないと思う。
26 Ly Tu Trong通りのバカでかい建物、「カティナ・ビル (Catinat Building)」という名前らしい。
フランス植民地時代に建てられたもので、とても歴史ある建物だ。
カティナビル 入り口
少し分かりずらいがこちらが建物入り口。建物のサイズには全く比例しておらず、入り口として認識されにくい。
目印は薄ピンクのローカル下着ブランドの看板。いかがわしい場所に見られてもおかしくない......。
このセクシー フォーエバーな入り口を通ると一気に空間が広がり、レプリカだらけのギャラリーに到着する。
素敵な絵がいっぱい。しかも1500円~3500円ぐらいで買えちゃう。
真ん中の可愛いのが気になる。
まだセクシーな気分にはなり切れていないが、歴史ある古い建物に入りふわ~っと不思議な気分になる。
はっ!もしやこれがセクシーの始まりなのかっ( ゚Д゚)!
下らないことはさておき、ギャラリーを通過するといよいよエレベーターに到着。建物のど真ん中に設置された緑の古い扉。エレベーター自体は100年前のものと記載されている。
存在感が凄い。
後ろから撮ったらこんな感じ。
長い1枚の板に並ぶ緑の扉。
これ、動いてるん??と言ってる間にエレベーターが横切る。一度聞いたら忘れない、不気味で古い機械音が建物中に響き渡っている。
凄いな…。貫禄ある構造物を前にし立ち尽くしてしまう。
この迫力を伝えるためにいろんな角度から撮ってみた。
5階建てを行ったり来たりするエレベータ―。遊園地のアトラクションを見ている感覚。
手を伸ばすと触れてしまう近さ(私は良い子だから触らなかったよ)。
最後に掃除したのはいつだろう。100年前かな。
大手ローカル飲食店・ブランド 大集結
この建物自体もとても面白く、なかなかのローカル大手飲食店やファッションブランドが集結している。私がモデルを担当したブランドさんもいくつか入っており、実はベトナム人には非常に人気なショッピングスポットで、人が入らない様に写真を撮るのが大変。
私の行きつけのショッピングスポットでもあり、ここで服を買うことも多い。
日頃から撮影でお世話になっているからね。是非ローカルブランドはサポートしていきたいね。
メンズ服専門大手ブランドの「ミスター・シンプル "Mr. Simple"」もここに入っている。
他には大人気ハワイ料理の「ポキ」や
全国そして海外展開している「コンカフェ」まで入っている!
建物自体のリノベーションも特にされておらず、タイル状の地面もそのまま。
そこら中にフランス領時代の面影が残っており、100年前のヨーロッパにタイムスリップしたような気分になる。
建物全体が薄暗い。ミステリアスで、個人的にはとても好きな雰囲気。
100年前エレベーター 乗車条件
建物を堪能したところで、実際にエレベーターに乗ってみることに。
有料エレベーター(乗車料金10円)
やる気のない受付のおじちゃんに2,000VNDを払う。
10円…。取る意味あるかこれ?と思いながら面倒くさそうに仕事をするおじちゃんに支払う。
良い商売なのか自分の仕事を増やしているだけなのか分からない。
とは言え、意外にも動き続けるエレベーター。毎10分ペースで上に行ったり下に行ったりを繰り返している。
「10分毎に10円やと1時間で60円~、受付に座っている時間を8時間として1日480円~。かける30日で1ヶ月14,400円~。ホーチミンの平均月収が約5万円…」
めっちゃ割良いやん!!塵も積もれば山となる、とはこういうことか!
呑気なことを考えながらエレベーターを待つノマド女。
彼の手元にどれだけ入っているかは分からないが、もう少し愛想を振りまいてくれても良い気はする。
そんなことを計算している間にエレベーターが下りてきた。
100年前のエレベーター 乗ってみた
ヒュウィーーーーーーーーン。
不気味な機械音を立てながら下りてくるエレベーター。
絵にかいた様なマニュアルのドアを開ける。もちろん2重ドア。
G(地上)、1、2、電話のマーク、4。
監獄…?
閉じ込められたら終わりだ、と縁起でもないことを考え鳥肌が立つ。
地味に振動しながら、ゆーっくりと動き出すエレベーター。持ち手はないか、と周りを見渡すがそんなものあるはずもない。
上がっていくにつれて、体から力が抜ける。
自分から乗っておいてなんなのだが、早く下りたくて仕方がない。地がしっかりしている安心感に早く辿り着きたい。
一緒に乗っている整備員のお兄さんが堂々としていることが少しもの救い。
ようやく最上階に到着し、一刻も早く箱から脱出する私。
エレベーターは不気味な音を立てながら下りて行き、気が付くとお兄さんもいなくなっていた。
最上階に一人取り残される私。その場で数秒間立ち尽くす。
我に返り、ふと周りを見渡すと横に伸びる通路が。通路奥に不気味な灯りが見える…。
恐る恐る近づいてみた。
不気味な灯りの正体がこちら↓
100年前のエレベーター 取り壊される可能性大
一言で結論をいうと、乗る価値は十分ある。というより、是非乗ってほしい。
怖いのにもう一回乗りたくなる、ジェットコースター乗車後の気分と同じ。
こんなに貴重なものがあるカティナビルだが、高級ホテルや、オフィスビルなど様々な考案があり、いつ取り壊されてもおかしくはないと言われている。人類の発展って残酷ね。
ホーチミンどセンターに位置する目玉観光スポットを是非見逃さないでもらいたい。
遠いから、という言い訳は今回は通用しない。
場所情報
今回の観光スポットの詳細がこちら↓
"Catinat Building"
住所:26 Ly Tu Trong, Ben Nghe
営業時間:8:00~22:30