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MODEL STORY

タイトルなんてどうでもいい。 12日目:モデルを呪う悪魔の正体

2020年4月11日

海外モデル契約90日

12日目:モデルを呪う悪魔の正体

 

昨日ジムで出会ったスカウトマンの一言でやっと少し安心でき、3日ぶりにぐっすり眠れた私。

女にはビューティースリープが大事とか何とか言うけど、私のアパートでは誰1人それを気にしながら生活している者はいない気がする。

横のベッドを見ると、同じ部屋のロシア美女がまだ寝ていた。

横向きで寝ている彼女は片足が掛布団の上に出ている状態で

長いブロンドヘアが後ろに流れていて耳が見えている。

もう寝顔がまさに天使。

私はそのまま寝返りをうち、枕の横に置いてある携帯を見るとスカウトマンから連絡が入っていた。

スカウトマン:「事件の真相が分かったと思う。今日時間ある?」

 

*****************

午後12時半。

私はレストランでスカウトマンを待っていた。

入口から彼が入ってくるのが見えて、

昨日と全く同じで陽気で明るい彼は

ヘーイ!って言いながら私にハグをして

そのままお喋りな彼のマシンガントークが始まった。

食べ物をオーダーして待っている間に彼が話を切り出す。

スカウトマン:「昨日あれから話したよ~うちの事務所のマネージャーたちと。」

この喋っている間もずっと陽気な彼。

スカウトマン:「その16歳のモデルは、双極性障害に近いものを発症したんだと思う。」

双極性障害:

うつ状態に加え、それとは真逆で極端に調子がよくなって活発になったり、

気持ちのコントロールができない状態を繰り返す病気。

二重人格という人も多い。

スカウトマンが続ける。

スカウトマン:「その子のことを調べてみたら、初めての海外契約だったみたいだね。

きっと海外自体も初めてだったんだよ。本当に稀なケースだけど、環境が変わって、それに耐えきれない子たちがたまにいて、

前の君の事務所の子もきっと同じ。」

彼の言っていることを聞いて何とも言えない気持ちになる私。

そんなことがあるんだな…。

スカウトマン:「だから、悪魔なんていないから、怖がる必要ないよ!」

最後に彼が陽気に言いながら私の肩を叩いた。

悪魔がいないことは良かったけど、呪われなくて済むってホッとしたけども、

それ以上にその若いモデルが気の毒で仕方なかった。

そんな状態になっても、遠い南米から来た彼女の場合、両親がすぐに会いに行ってあげることもできないし、

きっと異国の地に送り込まれて何も分からない中、

サポートをしてくれるのは先に着いた他のモデルたちのみで、心細くて仕方なかったんだと思う。

悪魔の正体は過度なストレスとプレッシャーだった。

若いうちが華のモデル界には10代のモデルも多いんだけど、

この競争率の高い世界で生きていくにはプレッシャーも大きいし、

私のこの2週間弱を見る限り、契約条件もかなり過酷。

20歳半ばの私でもこれだけひーひー言っているんだから、精神面でまだ大人になり切れていない10代には過酷すぎる。

それでも何も分からずきっとその子も私と同じように契約前はワクワクしていたはずで、

彼女の両親も自分の子供がモデルとして海外に行くと聞いて嬉しくて彼女の背中を押したはず。

私も大学にいる間ずっと早く契約を取って海外に行きたかったし、

正直大学にいるのが無駄な時間にさえ感じていたけど、

若くしてこの世界に飛び込むのもかなりのリスクなんだな。

彼女は今後一生モデル業ができないかもしれない。

そして私はなんて業界で生きているんだ…。

 

スカウトマンとのランチを終え、アパートに戻った私は、

リビングの椅子に座り、ため息をついて考えた。

は~~~~~…。

契約開始12日にして私の取れた仕事はたったの1本だし、

しかも、あの地獄の80回着替えたECサイト撮影はそこまで大きい仕事でもないし、

他のルームメイトはちょこちょこ仕事入ってるし、

日に日にプレッシャーが大きくなってくる…。

単価の低い案件の場合オーディションがなくても仕事が入ってくることもあるし、

事務所が私に投資している金額は前の計算でいくと55万。私が仕事をとらないと事務所にとっても大きい損失のはずだから、

全力でプロモートしているはずなのに、

なんで全然仕事決まらないんだろう…。

答えのない問題と戦っていると、気強めベネズエラ美女が自分の部屋から出てきた。

セクシーなジムウェアを着ていて、ジムに行く準備している。

各国の契約をこなしている彼女は、このアパートで1番仕事をとっていて、毎日筋トレと食事管理をストイックにこなしている。

キッチンでジムに持っていく水を準備している彼女を眺めながら、ふと考えた。

私:「ねーねー?一番最初の海外契約、どんな感じだった?仕事取れてた?」

支度をしながら答える彼女。

キツメ美女:「全く取れなかったよ~。」

彼女の言葉を聞いて少し驚いた。今では順調に仕事をとっている彼女にもそういう時期があったんだ。

私が仕事を取れていないことはルームメイトはみんな知っている。

キツメ美女:「落ち込んでるみたいね~。」

私の顔を見て、彼女が横の椅子に座って話し始めた。

キツメ美女:「私も一番最初の契約では全然仕事が取れなくて、

すごく悔しくてね~。私の何がいけないんだろ、とか自分の見た目が嫌になって。

その後契約が終わって国に帰ってから身体作りを真剣に初めたの。

自信をつけて、もう1回前の契約先に戻った。今回は絶対に仕事取ってやるって思って。

そこからかな、私が仕事をしだしたのは。」

彼女がはっきりとした口調で続けた。

「私たちの仕事は、今できることを淡々とこなすこと。

ポージングを練習して、オーディションで自信をもてるように演技を練習して、体型管理をして、肌の調子を整える。

それが全てできていて、それでも仕事が取れない場合、それはきっとあなたのせいじゃないの。

だから自分を責めたらダメ。

まさに私が感じていたことに対しての答えだった。

気強め美女:「国によって求められているルックスも違う。事務所も誰がこの国でウケやすいかをもちろん考えてモデルを選考しているし、

それでも何百人ってモデルが同じ街にいて毎日新しいモデルが来て、

このまま仕事が入らない場合、この国がカリナに合わなかったって考えたらいいの。

それでまた違う国へ行って、その国の方が合うんだったらそこで働き続ければいい。

この短期契約は、自分に合うモデル市場を探す旅みたいなもの。」

いつも気が強い彼女が正直私は苦手だったけど、私が感じているプレッシャーを汲み取って的確な答えを出してくれて

流石だなと感心した。

毎日の継続を力にしている彼女は、業界の厳しさを知っていて、その中で努力をして、今の安定を勝ち取っている。

この子は本当に努力家だな。

そして継続って本当に大事なんだな。

私は落ち込んでいる暇があるんだったらとっとと嫌いな筋トレでもしよう。

 

モチベーション:

★★★★★★6

ピュア度

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★24

キツメ美女をちょっと好きになった度:

★1

このストーリーは実話に基づいています。

海外の事務所に送った全身写真↓

前回のお話がこちら↓

タイトルなんてどうでもいい。 11日目:呪われたモデル

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「タイトルなんてどうでもいい。」第一話目↓

【モデル界裏話ストーリー】「タイトルなんてどうでもいい。」1日目 美女たちとのご対面

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