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MODEL STORY

タイトルなんてどうでもいい。 14日目:私の体を蝕むな

2020年4月14日

海外モデル契約90日

14日目:私の体を蝕むな

朝9時。

ベッドから起き上がり、まだ寝ているルームメイトを起こさない様に静かにトイレに行く私。

今日もいつもと変わらない地獄のオーディション漬けの1日…

のはずだった…。

 

横で寝ているロシア美女は、パジャマのメンズTシャツがお腹までめくり上がっていて、パンツが丸見え。

脚の長さが羨ましい…彼女はモデルの中でも細い方だから更に脚が長く見える。

アパート内で一番若い20歳のこのひょろひょろ美女は、16歳の頃から海外を転々としてモデルをしていて、

しっかり者だけど、まだまだ子供らしい一面もあって私たちは彼女のことを「baby girl」って呼ぶこともある。

 

昨夜も私たちはモデルナイトに行き、夜中2時半に帰ってきた。

私はルームメイトたちの教えに従い、着実にパリピへと近付いている。

なんて出来の良い弟子なんだ。

みんな朝起きるのは遅いから、限られた1人の時間をリビングで過ごしていると携帯にメッセージが入った。

 

マネージャー:「カリナ、この前のオーディション案件決まったわよ。明日の朝6時の飛行機ね。」

 

やっとオーディションに受かった…!

メッセージを見て嬉しくて嬉しくて、

朝6時の飛行機ってことは、4時頃には家を出る、となると夜中3時には起きないといけないっていう

地獄のスケジュールなんだけど、もうそんなことはどうでもよかった。

全然仕事が決まらない日々の中で、私がずっと求めていた一言を貰えて、

プレッシャーという肩の荷が下りて、一気に気が楽になった。

仕事詳細を見るとなかなか大きい案件。

モデルナイトで夜な夜な踊っているからか、トイレで1人練習しているからかは分からないけど、私のセクシーダンスがレベルアップしていることは確か。

1人にやにやと携帯を眺めていると、ちょうど隣の部屋から丈の短いセクシーなローブを羽織ったナイスボディーのキツ目美女が出てきた。

あの日から私は少しキツ目美女の見方が変わり、努力家の彼女に対する尊敬が大きくなった。

初のオーディション案件が決まったことを伝えると

「よかったじゃ~ん!」

って心から喜んでくれて、

今日は良い日になりそう~って考えながら

モチベーションが高いうちにジムに行き

いつものように筋トレをして帰ってきて

シャワーを浴びている時に自分の体の異変に気付いた。

ん??

湿疹??

左の手首下に赤い小さなぶつぶつができていたんだけど、

何か触ってカブレたか?

って特に私はその時は気にしなかった。

 

昼過ぎ。

ジムも行ったし~仕事も決まったし~

と上機嫌の中、何を言ってるか全く分からない海外ドラマをリビングで1人見ていたら、

ちょうど買い物から帰ってきたキツ目美女が私を見て悲鳴を上げた。

キツ目美女:「カリナ!!!!顔、どうしたの???!!」

彼女が何のことを言ってるのかさっぱりで、急いでトイレに行って自分の顔を鏡で見た瞬間、私は彼女に負けないぐらいの悲鳴を上げた。

湿疹…。

さっきの左腕の湿疹が顔にまで広がっていて、

気付けば首にも、お腹にも、脚にも、お尻にも、

痛くも痒くもないし、熱とかもないんだけど、

こんな所に湿疹ってできるのかって思うぐらい体全身が赤のぶつぶつで覆われていて、

見た目が醜い…。

全身の中で一番症状が酷いのが顔。

よりによって顔。

キツ目美女:「急いで顔洗って!化粧水とか全部落として!髪の毛は顔に触れない様に後ろでくくるの!絶対手で顔を触っちゃダメ!」

鏡の自分の姿を見て唖然としていた私は、頼りになる彼女の言うことにすぐ従った。

何で仕事前日にこんなことが起きるんだ。

熱とかだったらそれでも仕事に全力で行くのに、見た目に影響する湿疹って…。

マネージャーに言うべきか?

いや、事務所に言ってしまうと迷惑がかかるし、

折角入った大きな仕事がキャンセルされるかもしれない。

それから数時間、湿疹が治まりますようにって家で安静にしてたんだけど、全く治まることはなく、むしろ酷くなってるぐらいで、

ルームメイトの美女たちも心配して、夕方私は彼女たちの限られた情報をもとに、病院に連れて行ってもらった。

 

血液検査を済ませ、今週もらった生活費が検査費で飛び、

結果は1時間後になるって言われて、病院の椅子に座り考える私。

アレルギーか?

ストレスか??

ベッドにダニでもいたのか?

プレッシャーから解放された反動で体がびっくりしたのか??

でもこんな経験は初めてて、どれだけプレッシャーを感じていても今まで湿疹なんか出たことないし、

何か変なもの食べたのか?

っていろいろ考えるんだけど、驚くほどに心当たりがなくて、

気が気じゃない中やっと1時間が経ち、結果が出たとのことで診察室に戻った。

医者:「白血球の数が著しく増えていて、このまま治まらない場合は追加の検査が必要になるから戻ってきて下さい。」

白血球…。

私の身体が何かと戦おうとしている。

得体の知れない何かと。

そして私は明日早朝からロケだ…。

この時点までくると折角入った大きい仕事よりも、さすがに自分の健康の方が心配になってきた。

マネージャーに伝えるか、どうするか、って考えながら

結局オフィスが閉まる直前まで待っても状況は変わらなかったため、やむを得ず事務所に向かった。

何でもっと早く言わなかったんだって怒られるのは目に見えていたため、

ルームメイトたちと口を合わせてさっき気付きすぐに病院に行ったことにしてもらい、1人事務所に向かったんだけど、

私の顔を見るや否や言葉を失うマネージャーたち。

彼女たちの表情が事の重大さを伝えていた。

焦りだすマネージャたちに加え、

ヘッドマネージャーと社長まで出てきて、明日の仕事の方針を固める事務所。

社長:「とりあえず、体調自体は悪くないから、明日まで待ってみよう。ぎりぎりにキャンセルすることはクライアントに迷惑かかるけど、もう飛行機もホテルも取ってあるし、大掛かりな仕事だから40人のクルーメンバー分の費用が既に払われている。」

40人…。

そんなに大きな仕事だったのか…。

私は本当にツイていない。

社長:「朝までにマシになることに賭けてみよう。」

帰り道、既に暗くなった外を1人歩きながら思った。

朝って言うか夜中だよな。

 

モチベーション:

★★★★4

ピュア度

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★22

湿疹の謎度:

★★★★★★★★★★★★★★★15

このストーリーは実話に基づいています。

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