他の記事でもちょこちょこ書いているけど、私は現在フリーランスモデルとして食べている。
今まで各国のモデル事務所から契約のオファーを頂いた。
大阪から始まり、東京、ニューヨーク、サンパウロ、バンコク 、ソウル、香港、ムンバイ、上海、マニラ、ニューデリー、イスタンブール、そしてホーチミン。
思い返してみるとなかなかの数。こんな自分でも頑張ってきたんだな( ´∀` )
数々の事務所との契約を終えて、自分に合っているスタイルはフリーランサーという結論に辿り着いた。
モデル業は自分の合うスタイルを選べばいい
事務所と専属契約を交わしてうまくいっている子もいるし、フリーランスモデルとしてでもちゃんと仕事をとっている子もいるし、本当に人それぞれ。
所属モデルとフリーランスモデルと、メリット・デメリットはそれぞれある。それを踏まえた上で、自分の可能性を最大限に活かせる方を選べばいいと思う。
ちなみに私はフリーランサーになってからの方が仕事数が多い。
世界三大ファッション雑誌のヴォーグ、エル、ハーパーズ・バザーのモデルもさせて頂いているが、これも全てフリーランサーになってから頂いたお仕事。
モデルらしい一面も見てもらえるようにとりあえずポートフォリオを載せておこう ↓ お仕事のご依頼はこちらまで( ´∀` )ノ
モデル事務所に所属するメリット
事務所に所属するメリットとして挙げられるのがこんな感じ↓
・事務所のネームバリューを利用できる
・マネージャーのコネクションを利用できる
・信用を得やすい
・モデルの仕事に専念できる
一つ一つ説明していく。
・事務所のネームバリューを利用できる
国にもよるけど、事務所名がモデルのステータスになることはまだまだ多い。
オーディション時にどの事務所を優先的に見るとかももちろんあるし、トップ事務所の名を出すと明らかクライアントの態度が変わることもある。
・マネージャーのコネクションを利用できる
マネージャーが積み上げてきた人間関係・コネクションを使わせてもらえる。モデル個人では築けないような強いコネクションがあるマネージャーも多い。
事務所に所属していることを伝えると「そこのマネージャーさん友達だよ〜」とプラスに働くこともよくある。
・信用を得やすい
事務所がバックにいてくれることは、やっぱりクライアントからしても安心感に繋がる。どこの誰だか分からないフリーランサーモデルに当日仕事をすっぽかされる心配もしなくていい。
・モデルの仕事に専念できる
事務所が代わりにスケジュールや宣材写真の管理、売り込みをしてくれるから、自分はマネージャーの指示を待っているだけでいい。
モデル事務所に所属するデメリット
ぱっと思い浮かぶのはこんな感じ↓
・契約の縛りがある
・マネジメント料を取られる
・事務所の抱えてる人数が多い
・契約の縛りがある
モデル事務所の契約はシビア。契約期間は他の誰からも仕事をもらえないから、逆に自分の取れる仕事数を減らしている可能性もある。
他にはルックスやキャラまで決められ、髪の色から長さまで管理されるから、あまり好き勝手できない。
・マネジメント料を取られる
世界的にみると事務所のマネジメント料は30%前後のことが多い。これを多いと思うのか少ないと思うのかは人それぞれだけど、この分事務所が単価を上げるため、価格競争が起きる。
・事務所の抱えてるモデルの数が多い
トップ事務所だと所属モデルの数が100人を超えることがザラにある。
自分はあくまでもそのうちの1人で、事務所内で既に競争がある。どこまで各モデルのマーケティングが行き届いているのかも分からないため、あえて規模の小さめの事務所を選ぶモデルも多い。
いずれにせよその市場自体にいるモデル数は変わらない。所属モデルとして参入するのか、フリーランサーとして参入するのかの違い。
フリーランスモデルのメリット
・とりあえず自由
・個人として立場が強くなる
・「大人の事情」がなくなる
・とりあえず自由
本当にこれに限る。
私がフリーランスモデルを選んだのは自由になりたかったから。
事務所が事をややこしくしていることって思っている以上に多い。自分の一番のマネージャーは自分自身だと気付いた。
・個人として立場が強くなる
仲介の存在がいない分、クライアントとの話が早いし、モデルとしての自分もいろいろと決定権が与えられる。
売り込み方やモデルとしてのスタイルを決めることができるし、値段交渉からホテルの条件までも選べるから自分の立場はなかなか強い。
・「大人の事情」がなくなる
私が事務所に所属していた時は、何かと事務所の立ち位置を気にして遠慮気味になっていたことが多かった。クライアントとの関係性を含め、仕事の詳細が遅れている時もクライアントに直接話してはいけないとか、何か問題があってもとりあえず事務所の判断を待とうとか。
クライアントに直接金額の話をするのもタブーと思われるから、事務所はよくそれを利用して契約書に記載された以上の手数料を引いてくることも。
こんな性格の私は直接クライアントに金額を確認して事務所の提示する金額と一致しているかを確認するため、所属時は揉め事も多かった。
私は特に何も間違ったことはしていないと思っている( ´∀` )
モデルにも知る権利はある。
私たちモデルも人間だからね。
プラス、フリーランスモデルは何かミスがあっても自分の責任。私の場合、コネクション作りとかでも別に誰にも迷惑かけていないって思ったら逆に全力で動けた。
フリーランスモデルのデメリット
・低めの単価からスタート
・営業やコネクション作りが大変
・競合や写真の管理が大変
・自分の身は自分で守らないといけない
・市場によってはネームバリュー低め
・常に業界にアンテナを張る必要あり
おかしい…。
デメリットがやたらと多い…。1つずつ説明していく。
・低めの単価からスタート
クライアントがフリーランスモデルを起用する理由は、コストを下げたいからってことが多い。
仲介として入る事務所の手数料を払わなくていいから単価は低め。事務所のネームバリューも使えないから、ある程度の知名度を築けるまでは低い単価設定からスタートすることになる。
・営業やコネクション作りが大変
これが一番フリーランスモデルの大変なところ。
まず、フリーランスモデルとして新しい市場に参入する場合、誰も自分のことを知らないところから始まる。
事務所が写真を拡散してくれることもないため、全力で自分の営業をしないといけない。
・競合や写真の管理が大変
モデルのポートフォリオ作りは思っている以上に時間が消費される。
案件を取り出すと競合他社の仕事はできない等、様々な条件が増えてくる。これをしっかり管理しておらず競合他社の仕事が被ってしまった場合は多額の違約金を支払うことにもなりかねない。
・自分の身は自分で守らないといけない
フリーランサーは自由なぶん、事務所のように何かあったら守ってくれる存在はいない。支払いの遅いクライアントもいるし、業界には変な人もいっぱい。もし何かあった時のために助けてくれそうな人を見つけておくべき。
・国によってはネームバリュー低め
フリーランスモデルは事務所から契約がもらえなかった子、と思われることも。
特に事務所のステータスが高い日本では、フリーランスモデルとして生きていくにはある程度インフルエンサー化して、知名度のある場合じゃないとなかなか厳しい。
しかし最近ではインフルエンサーの起用も多いため、あまりネームバリューに関しては前ほど気にしなくてもいい気もする。
・常に業界にアンテナを張る必要あり
国を転々としたい場合は、世界のモデル界の情報を熟知しておくと非常に助かる。
今ではSNSがあるため情報を入手するのはそこまで難しくない。
私は世界中の外国人モデル1万人ぐらいが属しているグループに入っていて、各国のモデル界の情報を共有し合っている。
よく分からないけど、ある程度ちゃんと仕事をとっているモデルしかグループに参加できないとか。
ある程度っていったい誰の基準だって思うけど、きっとオーガナイザーの気分。
「今あの国がアツいぜ!」
「あの事務所には気を付けろ!」
「あのマネージャーにセクハラされた!」
「詐欺られた!」
「あの事務所は仕事がない!」
まあ9割型愚痴と不満。
私はそれをホーチミンから呑気に眺めている。読めば読むだけフリーランスで良かったって思ってしまう。
フリーランスモデルにも向き不向きはある
私は長年事務所に所属していたため、モデルとしての知識やスキルは既に身についている段階でフリーランスになった。
一からフリーランスでモデル業を始めるのは、あまりお勧めしない。
フリーランスは営業力とコネクション力が命
情報収集のリサーチが苦じゃない人や、全力でコネクション作りのために動ける行動力のある人はフリーランスモデルとして問題なくやっていけるはず。
それ以外にもSNSでの発信や写真の整理など事務作業も多く、私は部屋にこもって一日中パソコンにかじりついていることも。
逆に、押しに弱い人は毎回の値段・条件交渉が苦痛でしかないかもしれないため、事務所に所属してマネージャーに任せた方がいいかもしれない。
時間はかかるかもしれないけど、いろいろと模索しながら自分の一番合うスタイルを探すことがきっとベスト。
これからモデル業を始める人には少しでも参考になれば嬉しい。モデルとして一番自分の良さを発揮できる環境を見つけ出していこう。